演奏会に行ってきましたよ!編

私、田中ピアノ教室の田中淳一が「ピアノ伴奏者」の目から見た

あくまでも「わたくしの視点」で演奏会について書いていきたいと思います。

 

2024年5月24日(金) 会場:トッパンホール

クリストフ・プレガルディエン(テノール)

&ミヒャエル・ゲース(ピアノ)

<リーダーアーベント>(歌曲の夕べ)

 

曲目はバッハ、モーツァルト、シューベルト、メンデルゾーン、レーヴェ、

ブラームス、ヴォルフ、マーラーの歌曲

『生と死のはざまで』というタイトルで「死」にまつわる歌を選曲して

連作歌曲のように一曲一曲を関連させて曲順を並べていました。

さすがベテラン歌手のプレガルディエンのなせる技だなと思いました。

プレガルディエンは来日したら必ず演奏会聴きに行きます。

ピアノのゲースもピアノの音が本当に素敵です。

いつも感動して帰ってきます。今回も感動しました!

さて、伴奏視点いきます。

今回の演奏していた歌曲、好きな曲が多かったので、テーマの「死」はともかく、

テンションは上がりました!

もしこんな感じのリーダーアーベントで伴奏を弾くことになったら「死」に物狂いで練習しちゃうと思います。

演奏が始まって、観客の僕はピアノの楽譜がどうなっているのかな?と確認しました。(いつものクセです・・・)

ゲースさんは前半、後半それぞれ全曲開いて置きますパターンでした。

次の曲に行ったらバサッと譜をめくる感じでした。

これちょっと「やりづらそうだなぁー」と思いながら見てると、

なんとなくめくるとき、めくりにくそうにしていました。

ピアノの蓋は全開です。それでも歌手を邪魔しなく、ピアノ(P)でも音はまるく歌と調和していました。

これぞ理想の伴奏です!勉強になります!はいー。

曲間はつながりのある歌はつなげるし、少し休むところは間を空けて、絶妙でした。曲間はこだわっていらっしゃるようでした。

曲間のさじ加減間違えると歌手の方を疲れさせちゃったり、息が合わなくなったりするので、重要なとこです。はいー。

「よく歌手を見てー!」「息遣いをよく聞いてー!」は伴奏の師匠がよく言っていました。

僕もいつも心がけているところです。

プレガルディエンとゲースはお互いに合わせるというのは意識的に行っていないような気がしました。

いわゆる、「合わせ」をしての演奏ではなくて

音楽的な流れや歌の詩から感じたものを二人で具体化しているように感じました。

アンサンブルとしてものすごい高い領域に達していると思いました。

演奏が終わって、二人並んでのお辞儀もゲースは控えめで、

あくまでも歌手をたてていました。素晴らしいです!はいー。

今回の演奏会でヨーロッパの留学時代に見たリーダーアーベントを思い出しました。

うーんまた来日したら見に行こう!!!! 

そして「次の伴奏する機会に生かしていこう!」と心にきめて帰ってきました。

以上になります。

長文失礼いたしました。

田中ピアノ教室

田中淳一